松本清張_異変街道(下)

題名 異変街道(下)
読み イヘンカイドウ_2(ゲ)
原題/改題/副題/備考 異変街道(上)
異変街道(下)
本の題名 異変街道(下)【蔵書No0025】 映像の世界【TV】
出版社 (株)講談社
本のサイズ 新書(KODANSHANOVELS)
初版&購入版.年月日 1986/04/15●初版
価格 680
発表雑誌/発表場所 「週刊現代」
作品発表 年月日 1960年(昭和35年)10月23日号〜1961年(昭和36年)12月24日号
コードNo 19601023-19611224
書き出し 常吉と庄太とは、夕方近く、西山の湯治場に着いた。その朝 、下部の宿を出て、富士川の渡しをわたり、早川に沿って歩いてきたのだった。宿は信濃屋だった。「親分、甲州の湯治場というと、どうして、こう、川のそばばかりでしょうね?」庄太が障子を開け眺めながら言った。下部の宿もそうだった。山がすぐそこにふさいで、息がつまる感じだ。「はじめは珍しいと思いましたがね。こうなると、からっと広え江戸の空が恋しくなりましたよ」「おめえの言うとおりだ。少々、山にも倦いたな」常吉は宿の着物に着替えながらいった。「それも、三浦さんの行方がわかると、まだいいんですがね。どうも、この家にもいねえようですぜ」「おめえは眼が早え。もう調べたのか?」「へえ。この家に入るなり、その辺を何となく見まわしてたんです。泊まっているのは百姓ばかりで、武士は一人もいねえようです」
作品分類 小説(長編・時代) 411P×800=328800(209P+202P)
検索キーワード 江戸時代・甲府勝手・勤番・身延山・火祭り・賄賂・大目付・台里村・隠し金山・信玄・青日明神
【カバー】死んだはずの鈴木栄吾が生きている−−−それを信じる親友の三浦銀之介、お鷹、岡っ引きの常吉らが、それぞれの目的をもって、甲州へ急ぐ。甲州で起きる不可思議な出来事。身に迫る危険、陰惨な殺人、渦巻く殺意と陰謀の中で、銀之助は刻一刻と核心へ向かって突き進んで行く。そこで明らかにされる意外な事実とは・・・・・・。