〔(株)文藝春秋=全集31(1974/07/05)【現代官僚論】で第一話として発表〕
題名 | 現代官僚論 第一話 現代官僚論 | |
読み | ゲンダイカンリョウロン ダイ01ワ ゲンダイカンリョウロン | |
原題/改題/副題/備考 | ●シリーズ名=現代官僚論 ●全13話 1.現代官僚論 2.文部官僚論 3.農林官僚論 4.検察官僚論 5.通産官僚論 6.旧内務官僚論 7.建設官僚論 8.警察官僚論 9.内閣調査室論 10.防衛官僚論 11.運輸官僚論 12.大蔵官僚論 13.外務官僚論 |
●全集(7話) 1.現代官僚論 2.文部官僚論 3.農林官僚論 4.検察官僚論 5.通産官僚論 6.警察官僚論 7.内閣調査室論 |
本の題名 | 松本清張全集 31 深層海流・現代官僚論■【蔵書No0115】 | |
出版社 | 文藝春秋 | |
本のサイズ | A5(普通) | |
初版&購入版.年月日 | 1974/07/05●2版 | |
価格 | 1200 | |
発表雑誌/発表場所 | 「週間文春」 | |
作品発表 年月日 | 1964年(昭和39年)8月17日号〜9月21日号 | |
コードNo | 19640817-19640921 | |
書き出し | 石田基検事の不慮の死が、自らが取り調べていた陸軍機密費費消問題と、右翼の直願問題によって招かれたことは、これまで書いてきたとおりだが、直願問題の根元となった朴烈の大逆事件をこれからふり返ってみたい。この事件の内容は、簡単にいうと、朝鮮人朴烈が、その内妻金子文子と共謀して、爆弾をもって摂政宮(現天皇)を暗殺しようとたくらんで爆弾の入手を準備中だったというほどのことである。しかし、準備と見るには何一つ具体性のないことだった。だが、両人には大審院で大正十五年三月二十五日死刑の判決言渡しがあった。これについてはあとでくわしく述べるとして、両人は判決をうけると同時に獄に下ったが、それから十日後の四月五日、「特典ヲ以テ死刑囚ヲ無期懲役ニ減刑セラル」との特赦をうけた。大逆事件で幸徳秋水のばあいは、恩赦からはずされた十名は判決から六日目に死刑を執行せられ、難波大助のばあいは、判決の翌々日に死刑の執行がなされている。それにくらべて朴烈と金子文子が恩赦になったのは異例だとして当時の右翼方面を刺戟したのだ。 | |
作品分類 | ノンフィクション(短編/シリーズ) | 28P×1000=28000 |
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