松本清張_北斎(小説日本芸譚(第九話)として発表)(改題)

(原題=日本芸譚)(原題=葛飾北斎)

(株)新潮社=岸田劉生晩景(1980/10/20):【北斎】〕

題名 小説日本芸譚 第九話 葛飾北斎(北斎)
読み ショウセツニホンゲイタン ダイ09ワ カツシカホクサイ(ホクサイ)
原題/改題/副題/備考 ●シリーズ名=小説日本芸譚
(原題=日本芸譚)

(原題=葛飾北斎)
●全12話
 1.
古田織部
 2.
世阿弥
 3.
千利休
 4.
運慶〔(株)文藝春秋=全集26(第一話)(1973/03/20)〕
   
運慶〔(株)光文社=青春の彷徨〕
 5.
鳥羽僧正
 6.
小堀遠州
 7.
写楽
 8.本阿弥光悦
(光悦)
 9.葛飾北斎(北斎)
10.岩佐又兵衛
11.
雪舟
12.
止利仏師
(株)新潮社=岸田劉生晩景(北斎
本の題名 岸田劉生晩景【蔵書No0167】
出版社 (株)新潮社
本のサイズ A5(普通)
初版&購入版.年月日 1980/10/20●初版
価格 880
発表雑誌/発表場所 「藝術新潮」
作品発表 年月日 1957年(昭和32年)9月号
コードNo 19570900-00000000
書き出し 葛飾北斎は、宝暦十年本所割下水に生まれた。父は徳川家御用達の鏡師で中島伊勢といい、母は吉良上野介の臣小林平八郎の孫女であった。元禄十五年、赤穂浪士復讐の夜、平八郎が防戦して斃たれたとき八歳の娘は、成長して中島伊勢の妻になって北斎を生んだという。書肆柴文の話によると、北斎はこれを自慢にしてよく人に語ったそうである。だから北斎の姓は中島だが、彼が生まれた本所はもと下総国葛飾郡に属していたので葛飾領の北斎、つまり百姓の北斎と自称した。卑下したように見えるが、彼の本心は逆で、彼の倣慢な自負がそこに潜んでいる。幼名は時太郎、後に鉄蔵といったが、八右衛門、仁三郎ともいった。画名を変えることも度々で、勝川春朗、勝春朗、叢春朗、群馬亭、魚仏、菱川宗理、辰斎、辰正、雷辰、雷斗、戴斗、北斎、錦袋舎、画狂人、卍翁、卍老人などで、ほかに不染居、九九蜃、白山人、などの号がある。画名は変える度に門人に譲り、その都度名目料を取った。そのため門人の間に評判が悪かった。住居を変えることも頻りで、生涯の転居は九十三回に及び、甚だしきは一日に三ヵ所も移転した。
作品分類 小説(短編・時代/シリーズ) 16P×620=9920
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