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「男_02」
清張作品に登場する
男の名前に関する考察


同名の名前が増えた場合は追記として登録。
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その名は
熊五郎
(クマゴロウ)

●熊五郎

左の腕
熊五郎 上州の熊五郎。押し入り。
卯助の昔仲間で卯助を「大そうなお人だ」という。
熊五郎(クマゴロウ)


逃亡
 (原題=赤い氷河
熊五郎 梅三郎の子分。お蝶の男が源次であることを突き止め梅三郎に報告。 
熊五郎(クマゴロウ)


大黒屋
熊五郎 岡っ引きの親分惣兵衛の子分。
熊五郎(クマゴロウ)



2020年10月21日
登場人物の名前からして時代物の作品である。

「大黒屋」に登場する熊五郎は、岡っ引きの惣兵衛の子分。惣兵衛は、「三人の留守居役」にも登場するが、そこでは熊五郎は登場しない。
見落としかも知れないが?同じ惣兵衛の子分で『幸八』と『権八』は両方に登場する。

「熊五郎」は、落語によく登場する。
八五郎がおっちょこちょいとして描かれるのに対し、乱暴者として描かれる場合が多い。
お酒が何より大好きで、酒にまつわる失敗談も多々ある。
その一方で「まんじゅうこわい」に見られる知的で抜け目ない面もあり、「子別れ」や「藪入り」などのように子供との競演もかなり多い。
『大山詣り』:泥酔して大立ち回りを演じてしまい、仲間の手によって丸坊主にされる。
『子別れ』:職業は大工。酒乱が原因で女房子供に逃げられるが、後に再び一緒になる。
『崇徳院』:お店の若旦那の恋わずらいを治すため、その相手を探して奔走する。
『粗忽長屋』:『船徳』と並び、数少ない『八五郎』との競演噺。
『猫の災難』:たまたま貰った「鯛の頭と尾っぽ」が原因で、妙な騒ぎに巻き込まれてしまう。
『上方版らくだ』:紙屑屋をこき使って仲間の葬式を出そうとして、あべこべに酒を飲んで豹変した紙屑屋にこき使われる。

落語では「大山詣り」に熊五郎が登場するが、清張作品の『大山詣で』には熊五郎は登場しない。


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