研究室_蛇足的研究
2024年12月21日 |
清張作品の書き出し300文字前後で独善的研究!
研究作品 No_162 【濁った陽】 (シリーズ作品/黒い画集:第八話) 〔週刊朝日〕 1960年(昭和35年)1月3日号〜4月3日号 |
劇作家の関京太郎は、今度、ある放送局から頼まれて、一本のテレビ脚本を書くことを約束した。その作品は、近ごろ年中行事になっている重要なコンクールの参加番組だったので、彼は、慎重に筆を執ることにした。この番組は、各局とも特に力を入れているので、彼としても、受賞はしないまでも、あまりみっともない成績はとりたくなかった。テレビのシナリオを書くのは初めてである。関がもっとも頭を悩ましたのは、そのテーマだが、彼は、やはり、社会性のあるものを選ぶことにした。プロデューサーの杉山も同じ意見であった。関は、かねてから「汚職」に興味を持っている。しかし、近ごろ、汚職のことはかなり、小説やドラマにとりあげられている。それで関の考えとしては、正面から汚職をとりあげることをせず、側面からそれを衝きたい野心があった。 |
全集でも八話。 劇作家の関京太郎がテレビの脚本を書く事になった。 コンクルー参加番組なので、社会性のあるテーマを考えていた。プロデューサーも同じ意見だった。 汚職事件に興味を持っている関京太郎は、正面からではなくて、側面から取り上げたい野心を持っていた。 話の展開としては、関の作品がヒットするのか? 汚職を取り上げた場合、話が核心を突いて大騒ぎになる... タイトルも「濁った陽」で、汚職事件を思わせる。 ![]() 時代物ではあるが、社会性のある内容と言える。 ●かげろう絵図 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 『かげろう絵図』(かげろうえず)は、松本清張の長編時代小説。『東京新聞』夕刊に連載され(1958年5月17日付 - 1959年10月20日付、連載時の挿絵は岩田専太郎)、1959年11・12月に上下巻の単行本が新潮社より刊行された。大御所・徳川家斉の治世晩年を舞台に、江戸城大奥の支配を目論む勢力と腐敗を一掃しようとする人々との対決、権力をめぐる人間群像を描く時代小説。 |