登場人物
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お綱(綱) |
菱屋の内儀。手代の長三郎と出来ていた。秋葉権現の祭に逢い引きに出掛けるが、遊山舟が突風に煽られ転覆。
転覆した舟から助けられるが、所や名を乗らぬ。結果、善助に強請られる。連れの長三郎は溺死するが、中気の宗兵衛が待つ店に何食わぬ顔で帰る。 |
長三郎 |
菱屋の手代。内儀と良い仲になる色男、信州の出。逢い引きの祭の遊山舟が転覆し溺死する。身元不明で処理される。 |
善助 |
裏長屋に老婆と一緒に住む。香具師を生業としている。偶然助け出された菱屋の内儀に疑問を持ち悪事を企む。
名前にはにつかわぬ悪党で、友人の才次と共謀して、内儀のお綱を強請るが、強欲で一人でいい目を見ようとして、仲間割れ。 |
才次 |
善助の友人。善助に負けない悪人で善助が一人でいい目を見ようとするのを嗅ぎつけ深みにはまっていく。
共犯者の約束など役に立たない事を自ら実証してしまう。 |
宗兵衛 |
菱屋の主人。歳の離れた女房に裏切られ、事件に巻き込まれながら最後を迎える。 |
お房(房) |
お綱と共に菱屋に乳母として奉公する。お綱が連れてきたのだが、お綱の子供が疱瘡でなくなり裏長屋で別に暮らしている。 |