松本清張_熱い絹(下)

題名 熱い絹(下)
読み アツイキヌ_02(ゲ)
原題/改題/副題/備考 熱い絹(上)
熱い絹(下)
本の題名 熱い絹(下)【蔵書No0149】
出版社 (株)講談社
本のサイズ A5(普通)
初版&購入版.年月日 1985/04/24●初版
価格 1200
発表雑誌/発表場所 「報知新聞」
作品発表 年月日 1983年(昭和58年)8月15日〜1984年(昭和59年)12月30日
コードNo 19830815-19841230
書き出し 小川華洋は、そこに立ちどまって、前方を見ながら通訳にむかって、はじめて短く発言した。「あの『南十字星荘』の庭先から見えた丘陵の小高くもりあがったところ、コブのような形の場所に連れて行ってください」タイ人の通訳によってこの日本語がオスマン警視に英訳された。もはや車に乗るほどの距離でもなかったが、透視術師は眼かくしているので、歩行するには時間がかかる。ぐずぐずすれば長い日も没する。小川華洋をまた車に乗せた。「ゆっくり行ってください」小川は窓ぎわにすわって言った。注文どおり徐行した。「ふん、ふん」小川は片手を額の前に当てた。むろん眼の上は鉢巻きを締めたままである。額に当てた手をぱっと放して五本の指を扇のようにひろげた。「....ふむ、ふむ、見えるぞ、見えるぞ」ひとりで呟く。
作品分類 小説(長編) 750P×650=487500(382P+368P)
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