題名 | 彩り河(下) | |
読み | イロドリガワ_02(ゲ) | |
原題/改題/副題/備考 | 「彩り河(上)」 「彩り河(下)」 |
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本の題名 | 彩り河(下)■【蔵書No0145】 | |
出版社 | (株)文藝春秋 | |
本のサイズ | A5(普通) | |
初版&購入版.年月日 | 1983/07/20●初版 | |
価格 | 1200 | |
発表雑誌/発表場所 | 「週間文春」 | |
作品発表 年月日 | 1981年(昭和56年)5月28日号〜1983年(昭和58年)3月10日号 | |
コードNo | 19810528-19830310 | |
書き出し | 銀座の風鳥堂は、並木通りの四つ角にある。店の一部で羊羹などを売るが、店内の喫茶部は広い、もともと江戸時代から聞こえた和菓子の老舗であった。客の座る席はボックス式でゆったりとしている。通りに面しては大きなガラス窓があり、四つ辻の西半分にあたる街頭風景をとり入れていた。二時ごろ、山越はその窓に近いボックスの席に腰を下ろした。コーヒーを注文した。これから一時間以上は、ここに根を生やすつもりだった。はじめ喫茶店Sをと思って来たが、風鳥堂を見て、こっちに気を変えたのだ。コーヒーを飲みながら、山越は文章の構想を練った。眼はガラス窓に向かっている。この辺りは高級商店が多いが、歩いている男たちはおよそ詰まらなそうな表情をしていた。金のありそうな顔ではなかった。 | |
作品分類 | 小説(長編) | 837P×630=527310(421P+416P) |
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