題名A | 共犯者 |
読み | キョウハンシャ |
原題/改題/副題/備考 | 【重復】〔(株)文藝春秋=松本清張全集36〕 |
本の題名 | 共犯者■【蔵書No0135】 |
出版社 | (株)新潮社 |
本のサイズ | 文庫(新潮文庫) |
初版&購入版.年月日 | 1980/05/25●51版2002/06/05 |
価格 | 514+税 |
発表雑誌/発表場所 | 「週間読売」 |
作品発表 年月日 | 1956年(昭和31年)11月18日号 |
コードNo | 19561118-00000000 |
書き出し | 内堀彦介は、成功した、と自分で信じている。○堀屋といえば、この福岡の市内では家具の月賦販売として今ではひろく知られている。「家具デパート」として宣伝したが、まず、五年間にしては、名前も売りこんだし、商売も思いのほかのびた、前からいる土地の同業者がおどろいている。商売の繁盛は、やはり彦介の長い間の外交員生活の腕が役立ったといえよう。しかし彦介は家具の外交をしてきたのではない。彼は十五年間、食器具の販売員として、ほとんど全国のデパートや問屋を回っていた。製品は印度向けの輸出もするメーカー品で、その会社の専属販売店で働いていたのである。商品見本をきれいにならべて詰めたトランクを提げて各地の問屋の軒先をくぐる。見本を見せて注文を取る。前に残った勘定を手形で貰う。予定が決めてあるから、一分間のむだもせずに、次の店に回らなければならない。いつも忙しく汽車の時間表を見ている。それが内堀彦介のかつての十五年間の生活であった。 |
作品分類 | 小説(短編) |
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