(原題=死神)
題名A | 青春の彷徨 |
読み | セイシュンノホウコウ |
原題/改題/副題/備考 | 【重複】〔(株)光文社=青春の彷徨〕 (原題=死神) |
本の題名 | 共犯者■【蔵書No0135】 |
出版社 | (株)新潮社 |
本のサイズ | 文庫(新潮文庫) |
初版&購入版.年月日 | 1980/05/25●51版2002/06/05 |
価格 | 514+税(5%) |
発表雑誌/発表場所 | 「週刊朝日別冊」・時代小説傑作集 |
作品発表 年月日 | 1953年(昭和28年)6月 |
コードNo | 19530600-00000000 |
書き出し | 四人がマージャンをしていた。夜更けのことである。主人は医者。客は友人。宵の口からはじめて徹夜覚悟で、もう何荘めかである。急に犬が吠えだすと一緒に玄関の扉がどんどんと叩かれた。「なんだろう、電報か。」と、男の一人が自模った杯を宙に持ったまま主人の顔を見た。主人は少し渋い顔をして苦笑した。「ばかだな。今時分、医者の戸を叩くのは急患にきまっている。」夜食の用意を台所でごとごとしていた奥さんが出ていって、玄関で二言三言話していたが、やがて座敷に入ってきた。「あなた、Tさんからですよ。病人が苦しそうですから、お願いしますって。」「よしよし。すぐ行くと言って帰せ。」主人はもう覚悟を決めていたらしい。こう言って三人の顔を見まわしていった。「どうもすまんな。なに、注射を打ってくれば、おさまる病人だ。ちょっと失敬するよ。」「薬九層倍もたいていではないね。」と、男の一人が軽口を言った。 |
作品分類 | 小説(短編) |
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