題名A |
殺意 |
読み |
サツイ |
原題/改題/副題/備考 |
【重複】〔(株)講談社=遠くからの声〕 |
本の題名 |
松本清張短編全集4 殺意■【蔵書No0196】 |
出版社 |
(株)光文社 |
本のサイズ |
新書(KAPPANOVELS) |
初版&購入版.年月日 |
1964/01/15●3版2002/10/25 没後10年記念企画復古新版 |
価格 |
848+税(5%)/古本 300(税5%込み)+送料340 |
発表雑誌/発表場所 |
「小説新潮」 |
作品発表 年月日 |
1956年(昭和31年)4月号 |
コードNo |
19560400-00000000 |
書き出し |
近ごろの判事は沢山な事件を同時に持たされている。人手が尠ない上に事件があまりに多過ぎるのである。事件が多過ぎるから人手が少ないということも出来る。判事の中には、検事調書を役所で読み切れないで、鞄に入れて家に持って帰って読む。気が向けばこの方が、役所の乾いた事務的な空気で読むよりも、和服に着更えて、紅茶でも飲みながら、寛いだ気分で文字を眼で拾うことが出来た。但し、気が向けば、である、いやな時は、家に仕事を持って帰るくらい気持の負担になって興ざめなことはない。判事古瀬喜一が扱ったその事件記録は、そのように家庭に持って帰って読んだものの一つであった。そうしてこれは、少しも気持の負担を感じないで、むしろ愉しみにして、毎夜読み耽ったものであった。 |
作品分類 |
小説(短編) |
検索キーワード |
丸の内・変死・毒薬・青酸加里・狭心症・見本薬・亜硝酸アミール・パルゼー・四国・検事・同級生 |