清張作品ギャラリー

シリーズ作品

 

【歌のない歌集】
作品紹介完結に当たって:素不徒破人



●作品発表時の順番●
題名 発表雑誌&発表時期  作品の主な舞台 蔵書&作品詳細

第一話:「数の風景
●週刊朝日
1986年(昭和61年)3月7日号〜1987年(昭和62年)3月27日号
島根県石見銀山 ●蔵書:【数の風景】朝日新聞社

長編
ページ数:374P
×750=280500

第二話:「黒い空
●週刊朝日
1987年(昭和62年)8月7日号〜1988年(昭和63年)3月25日号
 東京:八王子・高尾 ●蔵書:【黒い空】朝日新聞社

長編
ページ数:313P
×610=190930

シリーズ作品【歌のない歌集】に収録されているが、週刊朝日(朝日新聞社)の連載で、連載終了後、朝日新聞社から単行本として出版されている。
長編のシリーズ作品だが、二作品だけで、類似するのは、【黒の線刻画】・【禁忌の連歌】などが上げられると思う。
シリーズ作品の題名としては、考えさせられるが...? 【禁忌の連歌】は、共通性が感じられる。
作品の内容から特段の共通性は感じられないが、寺(神社)の名前が登場する。
社寺に関連して、民俗学・歴史・郷土史など、清張の博識・蘊蓄がかなり述べられている。

霊仙寺(リョウセンジ)
一畑寺(イチハタジ)
鰐淵寺(ガクエンジ)

東明寺(トウミョウジ)
御室熊野神社(ミムロクマノジンジャ)
神魂神社(カモスジンジャ)

「数の風景」では、『梅井規久子』(大学の助教授/民俗学)が、博識を語る。
「黒い空」では、『小原甚十』(自称、入間の百姓)が、蘊蓄を語る。

清張得意の分野だろうが、門外漢で、殆ど関心の無い当方にとっては、少々苦痛でもある。
物語の伏線として利用されているが、本質的には、現代社会に通じる。

カネの為に人間が変わったとしてもおかしくない。
の、一文が「数の風景」に登場するが、二作品(「数の風景」・「黒い空」)に共通すると言える。

清張が1986年(76歳)の頃の作品だが、老いてなお盛んとでも言うか、
1987年には、七月二十九日、長編「赤い氷河期」と「詩城の旅びと」
取材のため、ヨーロッパに出発、ドイツ、オーストリア、リヒテンシュタイン、スイス、フランスをまわって八月十二日帰国。
十月十六日から三日間、フランスのグルノーブルで開催された第九回「世界推理作家会議」に招かれ、
日本から初めて出席、講演した。

恐るべき、松本清張

作品名   作品の種類&ページ数  キーワード(帯)
第一話『数の風景』 長編(374P×750=280500) 【帯】高圧送電線下の土地は地価高騰の時代の盲点だった。石見銀山をめぐる二つの殺人事件を解く鍵は
「数」。山陰の温泉宿とウィーンを結ぶカノチエ帽の女性の正体は・・・・・・。
巨匠、松本清張の最新推理
第二話『黒い空』 長編(313P×610=190930) 【帯】武州川越夜戦、関東管領、扇谷上杉家、山内上杉家、八王子高尾街道、擬岩石、御室熊野神社、
亀甲に割菊、ハシブトカラス人生の門出を祝う新郎新婦の眼前に一人の女性の死体が埋め込まれた−−。
戦国の怨念とハシブトカラスの凶兆が交錯する、巨匠久びさの「黒」の推理。

※作品の長さの数字は、文字数だが概略の数字(●短編:文字数=50000以下●中編:
文字数=50001〜100000●長編:文字数=100001以上)




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