題名 | 筆記原稿 | |
読み | ヒッキゲンコウ | |
原題/改題/副題/備考 | ●松本清張未刊行短編集 【任務】709__02(重複709・1075) 【危険な広告】734 【筆記原稿】735 【鮎返り】736 【女に憑かれた男】737 【悲運の落手】738 【秘壺】739 【電筆】740 【特派員】686__02(重複686) 【雑草の実】741 |
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本の題名 | 任務 松本清張未刊行短編集 ■【蔵書No0243】 | |
出版社 | 中央公論新社 | |
本のサイズ | A5(普通) | |
初版&購入版.年月日 | 2022/11/10●初版 | |
価格 | 2000円+税(200円) | |
発表雑誌/発表場所 | 小説公園 1957年9月 | |
作品発表 年月日 | 1957年9月 | |
コードNo | 19570900-00000000 | |
書き出し | ある日、私はS社の紹介という名刺を持ってきた一人の男の訪問を受けた。私はその人をひと目見て、これは何かものを売りつける男だな、ということを直感した。年は五十四,五くらいですこし頭が禿げ上がってかなり背の高い男であった。 名刺を見ると、萩野宗吉とある。態度は大そう慇懃で、女性的な身ぶりさえある。にこにこと笑いながら長い時間をかけて前奏のような雑談を済ませると、果たして、風呂敷の中から一冊の本をとり出した。私の直感はあたった。 それは「歴史××」と名づけた一種の画報であった。私の経験によれば、このような本を買って役に立ったためしがない。 しかし、私はそのとき、あまり不愉快な気持ちはしなかった。というのは、私は仕事の暇に、ひどく話し相手が欲しいときがある。そのあまりに、電話で用事もない人を呼びだして話をするわるいくせがあるのだ。そのときも、丁度、仕事が切れていたので、いい話し相手だと思って、私は格別、厄介に思わずに彼に会うことが出来た。 |
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作品分類 | 小説(短編) | 16P×590=9440 |
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