松本清張(1065)栄落不測

〔松本清張 短編全集05 【声】:【栄落不測】〕

題名 栄落不測
読み エイラクフソク
原題/改題/副題/備考  
本の題名 松本清張 短編全集05 【声】【蔵書No0226】
出版社 (株)光文社
本のサイズ 文庫(光文社文庫)※新書版を文庫化
初版&購入版.年月日 2009/01/10●初版
価格 660(本体629円)
発表雑誌/発表場所 『キング』
作品発表 年月日 1956年(昭和31年)4月
コードNo 19560400-00000000
書き出し 常憲院殿(五代将軍綱吉)御実記巻七の天和元年正月の項に、○十一日、具足の御祝恒例のごとし。この日、小姓喜多見若狭守重政六千八百石加味ありて万石の列に加へ給ふ。
という記事がある。
喜多見重政は三千二百石の旗本から一躍一万石の大名に取り立てられて、お側衆の上座を仰せつけられた。しかも、めでたい具足の式日、綱吉から直々の言葉であった。
重政にどれほどの功労があったか。世は泰平であって、むろん戦場での功名ではない。お小姓として綱吉の側近に仕えてはいたが、一ぺんに六千八百石も加増になるほどの抜群の成績があったものでもない。だから当日、恒例の連歌のあったすぐあとで、綱吉からこの沙汰の披露があったとき、列座の人々で驚かぬものはなかった。大老堀田正俊までが綱吉の言うのを聞くまでは全然知らなかったのである。
作品分類 小説(短編・時代) 22P×800=17600
検索キーワード 愚弟賢兄・一万石・小普請組・博奕場・若党・咎め・西国・同居・離縁・家財・乱心・自殺・綱吉・苛察・元禄