題名 | 梟示抄 | |
読み | キョウジショウ | |
原題/改題/副題/備考 | 【重複】〔(株)新潮社=西郷札 傑作短編集(三)〕 梟=ふくろう |
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本の題名 | 松本清張全集 35 或る「小倉日記」伝・短編1■【蔵書No0106】 | |
出版社 | (株)文藝春秋 | |
本のサイズ | A5(普通) | |
初版&購入版.年月日 | 1972/02/20●初版 | |
価格 | 880 | |
発表雑誌/発表場所 | 「別冊文藝春秋」秋32号 | |
作品発表 年月日 | 1953年(昭和28年)2月号 | |
コードNo | 19530200-00000000 | |
書き出し | 鎮台兵が征韓党の拠っている佐賀県庁に入城したのは、明治七年三月朔日の朝十じごろであった。それまで、しだいに細まってきた微弱な抵抗で、城内には戦闘員が少なくなったことはわかっていたが、首領の江藤新平は、生きているにせよ、死体となっているにせよ、残っているものと予想していた。城内の残兵はわずかな数になっていたが、江藤はいなかった。尋問すると、意外にも江藤はすでに一週間ばかり前に脱走したことがわかった。その他、島義勇ははじめおもだった幹部もことごとく姿がない。参議兼内務卿大久保利通は、山田顕義や河野敏鎌などを従えて、二時ごろ、宗龍寺の本陣についたが、この報告を聞いて険しい顔をした。彼も江藤の死屍か降人を期待していたのである。江藤が薩摩へ向ったに違いないことは、ほとんど推察できた。 | |
作品分類 | 小説(短編) | 16P×1000=16000 |
検索キーワード | 征韓党、明治維新、佐賀の乱、佐賀城、逃亡、薩摩、土佐、四万十川、宗龍寺、島屋、吉田屋、梟首、裁判 |