題名 | くるま宿 | |
読み | クルマヤド | |
原題/改題/副題/備考 | 【重複】〔(株)新潮社=西郷札 傑作短編集(三)〕 【重複】〔中央公論社=五十四万石の嘘(中公文庫)〕 |
|
本の題名 | 松本清張全集 35 或る「小倉日記」伝・短編1■【蔵書No0106】 | |
出版社 | (株)文藝春秋 | |
本のサイズ | A5(普通) | |
初版&購入版.年月日 | 1972/02/20●初版 | |
価格 | 880 | |
発表雑誌/発表場所 | 「富士」 | |
作品発表 年月日 | 1951年(昭和26年)12月号 | |
コードNo | 19511200-00000000 | |
書き出し | 柳橋に近い“相模屋”という人力車の俥宿だった。明治九年のことである。人力車の発明は明治二年ごろということになっているが、そのころにはもう相当普及していた。はじめ俥の胴に蒔絵で、金時や、児雷也や、波を描いて美麗を競ったが、これはまもなく廃れて、そのころでは車体も紅無地で、蹴込みも深くなり、母衣(幌)の取付けも工夫されてだいたい後代のものに近い体裁になっていた。古い統計によると、この年の人力車の数は全国で十三万六千七百六十二両と記載されている。その過半が東京であった。俥宿は帳場ともいい諸所にあったが、それぞれ屋号の名がついていた。車夫は夜”人力、何屋”という印入りの提灯を梶棒の先に吊って、ラッパもない時代のことで、「ごめん、ごめん」とかけ声をかけて走ったものである。 | |
作品分類 | 小説(短編) | 11P×1000=11000 |
検索キーワード | 相模屋、小石川、太政官出仕、書生、車夫、喧嘩、手慰み、料理屋、竹卯、屯所、越後屋 |