松本清張_あとがき 松本清張短編全集7 鬼畜(あとがき)

題名 あとがき 松本清張短編全集7 鬼畜
読み アトガキ マツモトセイチョウタンペンゼンシュウ7 キチク
原題/改題/副題/備考  
本の題名 松本清張短編全集7 鬼畜【蔵書No0197】
出版社 (株)光文社
本のサイズ 新書(KAPPANOVELS)
初版&購入版.年月日 1964/06/20●11版1968/05/20
価格 350/古本 300(税5%込み)+送料340
発表雑誌/発表場所 松本清張短編全集7 鬼畜
作品発表 年月日 1964年(昭和39年)6月
コードNo 19640600-00000000
書き出し 「鬼畜」は、今をときめく某検事から聞いた話が素材になっている。当時、彼は世間に有名な二つの汚職事件を手がけて、その名前は、広く知れわたっていた。だが、けんじとしてゆめいになるのと、その出世コースとは別ものである。二つの疑獄事件は、政財界をゆるがすほどのものだったが、例によって圧力がかかり、結果的には竜頭蛇尾のものになった。その検事は左遷せられ、司法研究所の教官になってクサっていた。どのような因縁で、その白頭の検事と私が知りあいになったのか、今ではよく思いだせない。彼は、その巨躯を毎日持てあましているかのようにみえた。だが、あとで彼の講義を聞いた研修生の話によると、立派なレクチュアだったという。その検事とは、新宿の食べもの屋、中野の料理屋にたびたび同行した。彼はそれほど飲めなかったが、女たちを前にすると、談しばしば艶笑ものにわたった。
作品分類 あとがき
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