剥製(完成登録:434

題名A 剥製
読み ハクセイ
原題/改題/副題/備考 【重復】〔(株)文藝春秋=松本清張全集37〕
【重複】〔中央公論社=真贋の森〕
本の題名 共犯者【蔵書No0135】
出版社 (株)新潮社
本のサイズ 文庫(新潮文庫)
初版&購入版.年月日 1980/05/25●51版2002/06/05
価格 514+税(5%)
発表雑誌/発表場所 「中央公論」文藝特集号
作品発表 年月日 1959年(昭和34年)1月号
コードNo 19590100-00000000
書き出し 鳥寄せの名人がF市に居るから写真班を連れて、子供向きの読物記事にしてくれないか、と芦沢が次長から頼まれたのは、十月の終わりごろであった。芦田は、そのとき、新聞社の出版局にいて、小学生や中学生むきの雑誌の編集部に属していた。鳥寄せというのは、どのようなことをするのか芦田は知らなかった。「口笛を吹くような恰好で、野鳥の啼き真似をして同類をあつめるだろう」次長もよく知らないらしかった。「なにしろ名人らしい。その男が呼ぶと、付近の空を飛んでいるあらゆる鳥が集まって、その辺の木の枝にとまるそうだ。知らせてくれた者がそう云っている。面白そうだからグラビアで出したい。君は、その苦心談といったようなものを聞いて記事にしてくれ」住所と名前を書いたメモを渡してくれた。F市というのは武蔵野のはずれにある東京の衛星都市だが、競馬場で有名だった。名人の名前は、塚原太一だと鉛筆の大きな字で教えられた。
作品分類 小説(短編)
検索キーワード 鳥寄せの名人・武蔵野・新聞社・カメラマン・取材・作家・美術評論家・原稿・物まね・天勝一座・工員服・ズックの鞄