題名A | 日光中宮祠事件 | |
読み | ニッコウチュウグウシジケン | |
原題/改題/副題/備考 | 【重複】〔(株)文藝春秋=松本清張全集37(1973/02/20)〕 | |
本の題名 | 黒地の絵 カッパ・ノベルス■【蔵書No0228】 | |
出版社 | (株)光文社 | |
本のサイズ | 新書(KAPPANOVELS) | |
初版&購入版.年月日 | 1961/04/25●18版1962/05/15 | |
価格 | 200/古本 600円+送料250 | |
発表雑誌/発表場所 | 「別冊週刊朝日」 | |
作品発表 年月日 | 1958年(昭和33年)4月 | |
コードNo | 19580400-00000000 | |
書き出し | この事件の小さい紹介は、警察図書の出版社から発行している雑誌「捜査研究」に掲載されている。私はこれを読んだとき興味をもった。いったい、この雑誌は月々一項はかならずこうした捜査ケースを載せているが、なかにはつまらないものがあるけれど、この事件だけはおもしろかった。筆者は東京近県の県警察本部刑事部長のK氏である。去年の晩秋、私はたまたま紹介する人があって当のK氏に会った。東京から電車で一時間とかからないでその県にはいるが、土地の古い料亭で、川魚料理をいっしょに食べながら話は聞いた。料亭の裏は釣堀になっていて、すでに寒そうな池の水にはいわし雲が映っている。掘をのぞきこんだ柿の枝には赤い実がついている。向こうの枯れた平野には家がまばらで、時おり、電車の音が聞こえてくるといった環境であった。 | |
作品分類 | 小説(短編) | |
検索キーワード | 思い込み捜査・自白・朝鮮人・無理心中・住職・岡本綺堂・芦尾屋・旅館・放火・日光・中禅寺湖・写真 |