題名A | 乱気 |
読み | ランキ |
原題/改題/副題/備考 | 【重複】〔(株)文藝春秋=松本清張全集37〕 |
本の題名 | 増上寺刃傷■【蔵書No0195】 |
出版社 | (株)講談社 |
本のサイズ | 文庫(講談社文庫) |
初版&購入版.年月日 | 2003/01/15●1987年1月に収録されたもをあらたに大活字、新装版として刊行 |
価格 | 619+税(5%) |
発表雑誌/発表場所 | 「別冊文藝春秋」61号 |
作品発表 年月日 | 1957年(昭和32年)12月号 |
コードNo | 19571200-00000000 |
書き出し | 加賀国大聖寺城主前田利直の舎弟釆女正利昌は、兄の収納の内、同国能美郡の一部、新墾田を与えられて、一万石を享けていた。利昌は二十二歳の時、将軍綱吉の奥詰衆に上った。少々神経質だが、恪勤して役目に怠りが無かった。色が白くて、能が巧い。綱吉はこのような男がたいそう好きである。その上、利昌の宗家は名にし負う加州家で、当主綱紀も学問好きだから綱吉とも懇ろにしている。利昌の姉は老中松平信庸の内室である。こういういろいろな引立筋が重なり合って、利昌は弱年ながら綱吉の覚えが目出度かった。殊に柳沢吉保が何かと彼を贔屓にする。吉保は利昌の後にある背景を大事と心得ている。同じ奥詰衆の先役に織田監物秀親がいた。秀親は和州柳本で一万石を領している。信長の末裔で名家には違いないが、今ではこの名家もあまり華かでない。 |
作品分類 | 小説(短編・時代) |
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