題名A | 増上寺刃傷 |
読み | ゾウジョウジニンジョウ |
原題/改題/副題/備考 | 【重複】〔(株)文藝春秋=松本清張全集36〕 |
本の題名 | 増上寺刃傷■【蔵書No0195】 |
出版社 | (株)講談社 |
本のサイズ | 文庫(講談社文庫) |
初版&購入版.年月日 | 2003/01/15●1987年1月に収録されたもをあらたに大活字、新装版として刊行 |
価格 | 619+税(5%) |
発表雑誌/発表場所 | 「文學界」 |
作品発表 年月日 | 1956年(昭和31年)7月号 |
コードNo | 19560700-00000000 |
書き出し | 慶安四年四月二十日、三代将軍の家光が患いの末に死んだ。この時、病死、殉死した者は、大老堀田正盛、老中安倍重次、側衆内田出羽守正信など十数人で、いずれも生前の家光から恩願をうけた者ばかりであった。当時の慣習では重恩の者は、殉死を願い出ねばならないことになっていた。もとよりそういう定法があった訳ではない。が、周囲や世間の眼が余儀なくさせるのである。「あれほどの御恩を蒙りながら−−」殉死もせず生き残って、侮辱の眼で視るのだ。その眼の色に、卑怯者とか、生き恥を掻いているとかいう侮りがある。故主の恩恵を慕うよりも、そういう世間の眼を恐れて屠腹の場所に直る場合が多い。家光の時も、松平伊豆守信綱が殉死しなかったというので、 伊豆の大豆 豆腐にしてはよけれども きらずにしての味の悪さよ と落首があった。 |
作品分類 | 小説(短編・時代) |
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