松本清張_喪失の儀礼(改題)

(原題=処女空間)

題名 喪失の儀礼
読み ソウシツノギレイ
原題/改題/副題/備考 (原題=処女空間)
本の題名 松本清張全集 23 喪失の儀礼・強き蟻【蔵書No0104】 映像の世界【TV】
出版社 (株)文藝春秋
本のサイズ A5(普通)
初版&購入版.年月日 1974/04/20●初版
価格 880
発表雑誌/発表場所 「小説新潮」
作品発表 年月日 1969年(昭和44年)1月号〜12月号
コードNo 19690100-19691200
書き出し ある年の三月十三日から十五日までの三日間、名古屋で内科医ばかりの学会が開かれた。大学の付属病院に勤務する医局員ばかりでなく、開業医も「勉強」のために参加していたのである。その年は名古屋の私大医学部が幹事役に当たったので会が土地で開かれたのだが、東京、大阪、京都をはじめ北海道から九州にいたるまで約二百名あまりの参集があった。もっとも、この種の「学会」の数は少なくない。内科といっても専門的に細分化されているのでそれに応じていくつもの学会があり、その上、出身学校系統別にもつくられているから、少し大げさに云うと一年を通じて学会が終始どこかで開かれていることになる。名古屋のその学会は、最終日の十五日午後三時には切り上げられ、一同で犬山に向かい、渓観荘ホテルというのに入った。六時からは懇親会である。
作品分類 小説(長編) 182P×1000=182000
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