松本清張_統監

題名 統監
読み トウカン
原題/改題/副題/備考 【重複】〔(株)双葉社=月光〕
本の題名 松本清張全集 38 皿倉学説・短編4【蔵書No0137】
出版社 (株)文藝春秋
本のサイズ A5(普通) 
初版&購入版.年月日 1974/07/05●初版
価格 880
発表雑誌/発表場所 「別冊文藝春秋」95号
作品発表 年月日 1966年(昭和41年)3月
コードNo 19660300-00000000
書き出し 私などは統監などというむつかしい名前よりもそれまでどおり伊藤の御前さまと云ったほうが気持ちに合うのですが、韓国に行ってから皆さんが統監、統監とおっしゃるので、はじめなじめなかったこの呼びかたがすっかり耳についてしまいました。京城で二年近くもお傍にいたのですから、あたりまえかもわかりません。朝鮮行の話はまったく出しぬけでした。六月十四日(明治三十九年)のことでした。養母が、大磯に行って伊藤の御前のご機嫌を伺ってくるように、ともうします。ちょうど陽気も暑くなりかかったから、暑さしのぎにゆっくりしてくるがいい、と云うのです。わたしはまだそれほどでもないのに変なことを云うと思ったが、すぐその謎がとけました。それは、御前さまのそばにとうぶんいるように、ということなのでした。
作品分類 小説(短編) 34P×1000=34000
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