松本清張_白い闇

題名A 白い闇
読み シロイヤミ
原題/改題/副題/備考 【重複】〔(株)文藝春秋=松本清張全集36〕
【重複】〔(株)新潮社=(駅路) 傑作集短編(六)〕
本の題名 松本清張短編全集4 殺意【蔵書No0196】
出版社 (株)光文社
本のサイズ 新書(KAPPANOVELS)
初版&購入版.年月日 1964/01/15●3版2002/10/25 没後10年記念企画復古新版
価格 848+税(5%)/古本 300(税5%込み)+送料340
発表雑誌/発表場所 「小説新潮」
作品発表 年月日 1957年(昭和32年)8月号
コードNo 19570800-00000000
書き出し 信子の夫の精一は、昭和三十×年六月、仕事で北海道に出張すると家を出たまま失踪した。−−精一は、石炭商をしていた。それで商売の用件でたびたび東北の常磐地方や北海道に行く。だいたいの予定を立てていくが、用事しだいでは長びくことがあった。それはしじゅのことだから、信子は慣れていた。その時も、予定より一週間ばかり過ぎたころは平気であった。夫は、間では決して電報やはがきなどよこさない人であった。いつか信子がその不満を云うと、「いいじゃないか。おれは商売で歩いているんだもの。予定があって無いようなものだ。いちいちおまえに知らしちゃいられないよ。不意に帰ってくるのも愉しみなものだろう」夫はそういう云い方をした。信子は、そんなことってないわ、やっぱり、ちゃんと知らせて下さったほうが安心よ、と二、三度はさからってみたが夫は取りあわなかった。
作品分類 小説(短編)
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