松本清張_青春の彷徨(改題)(完成登録:155

(原題=死神)

題名A 青春の彷徨
読み セイシュンノホウコウ
原題/改題/副題/備考 【重複】〔(株)光文社=青春の彷徨〕
(原題=死神)
本の題名 共犯者【蔵書No0135】
出版社 (株)新潮社
本のサイズ 文庫(新潮文庫)
初版&購入版.年月日 1980/05/25●51版2002/06/05
価格 514+税(5%)
発表雑誌/発表場所 「週刊朝日別冊」・時代小説傑作集
作品発表 年月日 1953年(昭和28年)6月
コードNo 19530600-00000000
書き出し 四人がマージャンをしていた。夜更けのことである。主人は医者。客は友人。宵の口からはじめて徹夜覚悟で、もう何荘めかである。急に犬が吠えだすと一緒に玄関の扉がどんどんと叩かれた。「なんだろう、電報か。」と、男の一人が自模った杯を宙に持ったまま主人の顔を見た。主人は少し渋い顔をして苦笑した。「ばかだな。今時分、医者の戸を叩くのは急患にきまっている。」夜食の用意を台所でごとごとしていた奥さんが出ていって、玄関で二言三言話していたが、やがて座敷に入ってきた。「あなた、Tさんからですよ。病人が苦しそうですから、お願いしますって。」「よしよし。すぐ行くと言って帰せ。」主人はもう覚悟を決めていたらしい。こう言って三人の顔を見まわしていった。「どうもすまんな。なに、注射を打ってくれば、おさまる病人だ。ちょっと失敬するよ。」「薬九層倍もたいていではないね。」と、男の一人が軽口を言った。
作品分類 小説(短編)
検索キーワード 阿蘇山・火口・心中行・耶馬溪・写真屋・救助訓練・鹿鳴館・老夫婦・大学教授・医者・急患・麻雀・暇つぶしの話・劇中劇