松本清張_影

題名A
読み カゲ
原題/改題/副題/備考 【重複】〔(株)新潮社=眼の気流(新潮文庫)〕
本の題名 松本清張全集 38 皿倉学説・短編4【蔵書No0137】
出版社 (株)文藝春秋
本のサイズ A5(普通)
初版&購入版.年月日 1974/07/05●初版
価格 880
発表雑誌/発表場所 「文芸朝日」
作品発表 年月日 1963年(昭和38年)1月号
書き出し 伯備線(岡山−米子)の途中、中国山脈の脊梁に近い新見の町から東の方、作州津山へ向う間に勝山という町がある。ここから北に十二キロ、山脈のすぐ山麓にUという温泉がある。けわしい山峡の底に沈んだ小さな村だが、すぐ横を流れる麻川が渓谷美をつくっている。秋になると紅葉を見に、岡山と鳥取と南北両方から見物客が入ってくる。近年、この上流にダムがつくられ、人造湖が出現したので、湖水にうつる深い山影を眺めてよろこぶ人が多い。道路も以前よりはずっとよくなり、U温泉も宿屋が増えた。しかしなんといっても便利が悪い。山陽、山陰の両本線の間にひきはなされている上、伯備線に乗りかえても、もう一つ乗換があるという厄介さが来る人の数を制限してしまう。紅葉期の関西の客も、よほど地理を知った人か、有名な土地に飽いた人である。
作品分類 小説(短編)
検索キーワード 伯備線・温泉宿・宿帳・小説家・池袋・編集者・新聞連載・通俗雑誌・文芸雑誌R・代作・投稿