【紹介作品・研究室:完成登録】
2019年5月21日
清張作品の書き出し300文字前後で独善的研究!
研究発表=No 096 絢爛たる流離【陰影】 〔婦人公論:1963年(昭和38年)11月号〕 男と女が別れる場合、愛情の冷めた方が何をきっかけにして起きるかである。それは、外的条件に影響されることも多い。その条件も著しく外に目立つ場合と、当事者同士の間だけにしか見えないことがある。 【絢爛たる流離:陰影】蔵書:松本清張全集 2 眼の壁・絢爛たる流離:婦人公論 1963年(昭和38年)11月号
前作の「安全率」(第十話)から、題名が少し抽象的になった。 登場人物は前作からの継続で、話は続編のようだ。 続編の登場は、「夕日の城」(第六話)から「灯」(第七話)に続いて2回目である。 前作は、津神佐保子が、君島二郎を殺害した事を暗示して終わっていたが、捜査本部が解散されて 捜査の手は津神佐保子に及ばなかったのか... 加久隆平と佐保子の関係はすでに冷めていたが、どうやら決定的な別れが待ち構えているようだ。 殺人犯とそれを知っている男の今後は危険な関係である。