前作「夕日の城」(第六話)の続き。登場人物も、山辺澄子。
前作で、縁談があった澄子だが、会社員で事務員だった二十五歳の女が、父親の経営する
>骨董店の店先にぼんやり座っていた。
とされ、離縁されていたのだが、山辺澄子がおかしい。
離縁になって帰ってきたとはいえ、『今は崩れた「女」を感じていた。』
結婚生活は何年続いたのか? 離縁の原因は? 何が「崩れた女」にさせたのか?
父親と澄子の関係もおかしな雰囲気だ。
書き出しでは、父親の名前は出ないが骨董商でその周りに集まる輩は相変わらずである。
「夕日の城」で何が起きたのか、続けて読まなければ理解できないであろう。
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