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研究室_蛇足的研究

紹介作品・研究室:完成登録

2016年11月21日

清張作品の書き出し300文字前後で独善的研究!


研究作品 No_075

 【任務


研究発表=No 075

【任務】 〔文學界 1955年12月(松本清張研究(2016年:17号)

龍山の兵営は、丘の傾斜に沿って、次第に積み重ねるように、せり上がっていました。内地の兵舎と異なって赤煉瓦造りの建物は、壁に蔦さえ這い廻っていて、まるで外国の由緒ある大学構内のように荘重でした。【松本清張研究 第17号:2016年】(北九州市立松本清張記念館)より

龍山の兵営は、丘の傾斜に沿って、次第に積み重ねるように、せり上がっていました。内地の兵舎と異なって赤煉瓦造りの建物は、壁に蔦さえ這い廻っていて、まるで外国の由緒ある大学構内のように荘重でした。私は段丘に層々とならんだこの建物を、兵庭の端から眺めて愉しんだものでした。
医務室は、こういう構内を見下ろした丘の頂上にありました。やはり赤煉瓦つくりで細長いこの建物は、いかにも積み上げの頂天のように、こじんまりしていました。建物の前後を回って、鉛筆のように直線的な白楊(ポプラ)の群れが高々と空に伸びて、そのいくつかには、朝鮮鳥と兵隊がよんでいる鵲が巣をつくっていました。

                   研究
龍山の兵営とは、『遠い接近』に登場する「竜山」か?
龍山(リュウザン)で、竜山(ヨンサン)で別の場所?

−−−例によって、ウィキペディアで...−−−
龍山基地(りゅうさんきち/ヨンサンきち、朝鮮語:????、
英語:United States Army Garrison Yongsan)は、
在韓米軍基地。大韓民国のソウル特別市龍山区に位置している。


同じ場所らしい。「遠い接近」は1971年8月〜1972年4月の作品
「任務」は、1955年12月の作品。短編の「任務」を膨らませて「遠い接近」が構想されたようだ。
ちなみに「赤いくじ」の部隊は、「全羅北道」。場所的には少々違うようだ。龍山はソウル特別区。

  
●龍山基地         ●全羅北道          ●龍山基地

大学の構内のような風景が、私の口から語られている。穏やかな日常のようだが
兵舎では、「遠い接近」に描かれていたような壮絶な軍隊生活が存在していたのだろう。
問題は、私の『任務』なのか?