研究

珍しく登場人物が最初から説明されている。人間関係も簡単ではあるが一通り書いてある。
岩瀬秀雄:遭難
浦橋吾一:山岳雑誌『山嶺』十一月号に手記を発表。
岩瀬秀雄と同じ勤め先の銀行員で二十五歳、岩瀬よりやや後輩。
江田昌利から鹿島槍行を進められたのは七月の終わりであった。
江田昌利:三十二歳、銀行支店長代理。
S大当時、山岳部に籍を置いていて、日本アルプスの主要な山はほとんど経験ずみ
「岩瀬君が行きたいと言っている。二人だけではつまらないから、君を誘ったのだ」江田氏は私に言った。休暇の都合や、山登りに興味のない者を除くと、私だけということになった。
浦橋の手記は「遭難」をどう語っているのだろうか?三人での登山は岩瀬の遭難を予告している。
江田の誘いの言葉が気になる。
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