【紹介作品・研究室:完成登録】
2013年11月15日
清張作品の書き出し300文字前後で独善的研究!
研究発表=No 057 【発作】 〔新潮〕 1957年9月号 田杉は十時すぎて眼をさました。暖かいと思ったら、カーテンの合せ目の隙から射した陽が首の上まで来ていた。(株)文藝春秋『松本清張全集 37 装飾評伝・短編3』●初版1973/02/20より
研究
何ともむさ苦しい部屋の情況、田杉の生活態度。 休日でもなさそうだが、十時過ぎに起きても平気な職業なのか、サラリーマンではなさそうだ。 田杉は独身者らしいが、女房持ちも住んでいるアパート。 読まないでも分かる内容の手紙とは?誰からのものか? 何も起きていないが、事件は始まっているような書き出しである。 黒沢映画の「野良犬」や「酔いどれ天使」の一場面が想像できるような内容である。