【紹介作品・研究室の倉庫】
2010年09月19日
清張作品の書き出し300文字前後で独善的研究!
研究発表=No 048 【市長死す】 〔別冊小説新潮〕 1956年10月号 田山与太郎は九州のある県の小さな市の市長であった。人口十万、北部に海を持った旧い市である。。「遠くからの声」文庫(講談社文庫)(株)講談社●2版1976/12/15より
研究 偶然だが、最近再読した「犯罪の回送」も市長の上京、失踪、変死の話でした。北海道北浦市。 こちらは九州のある県、小さな市。 「北部に海を持った旧い市である。」とは、海は日本海(響灘/玄界灘)瀬戸内海(周防灘/豊後水道) だろう。人口が十万とは地方都市でもかなりの都市である。ちなみに唐津市は人口12万7千人。 場所の問題より市長の経歴が気になる。 市長の名が「田山与太郎」は、清張の命名にしては安易な気がする。 「明日は九州に帰任するという前の晩であった。」前の晩に何かが起きる。