研究
はじめに、題の『恩誼の紐』の「恩誼」は、「報いるいるべき義理のある恩」と広辞苑にある。主人公の「ババやん」に対する恩なのだろう。あやふやと言いながらも、具体的な記憶である。簡潔な文章で「中国地方の海岸沿いの町」を見事に表現している。内容にす〜と入れる好きな書き出しだ。物語の「始まり〜はまり」と言った感じだ。「ババやん」は、「中国地方の海岸沿いの町」の方言なのだろう。私も中国地方に縁のある人間だが「ババやん」は知らなかった。勝手に想像すると、広島(尾道・福山)、岡山あたりの瀬戸内の町だろう。現場を撮りに行きたい。
|