【紹介作品・研究室の倉庫】
2004年11月14日
「清張」作品の書き出し300文字前後で独善的研究!。
研究発表=No 021 【一年半待て】1957年 「別冊週刊朝日」 まず、事件のことから書く。被告は、須村さと子という名で、二十九歳であった。罪名は、夫殺しである。......◎蔵書◎松本清張全集 36 地方紙を買う女・短編2 (株)文藝春秋●1973/02/20●初版より
研究
いきなり結論から書き始めたようだ。事件は夫殺し。結婚するまでの二人のいきさつ。取り立てて変わった二人ではなさそうである。1957年の作品であり、時代背景も戦後まもなくのようである。殺された夫の「どこか気の弱い青年だった」のと対象は「女専出」のさと子の聡明さである。二人の対比は事件の根本のような気がする。推理小説の醍醐味である、犯人探しは、結論からの書き出しで興味はなくなる。しかし、動機や、殺人の手口など、これからが期待される。