題名 | 感想(芥川賞受賞) |
読み | カンソウ(アクタガワショウジュショウ) |
原題/改題/副題/備考 | |
本の題名 | 松本清張の世界 文藝春秋10月臨時増刊号(121ページ)■【関連本No09】 |
出版社 | (株)文藝春秋(月刊誌) |
本のサイズ | A5(普通) |
初版&購入版.年月日 | 1992/10/20●初版 |
価格 | 880(854+26) |
発表雑誌/発表場所 | 文藝春秋/感想(芥川賞受賞) |
作品発表 年月日 | 1953年(昭和28年)3月 |
コードNo | 19530300-00000000 |
書き出し | 芥川賞をもらうには運不運があるといわれている。二年前、はじめて週刊朝日に、「西郷札」というものをかいて当選し、これが直木賞候補になり、「三田文学」に二篇のせたその一つが今度の芥川賞になった。自分の幸運に愕いている。若い時からの文学志望者でない自分には、文学修練の苦労の時代がなかった。もとより小説を書きはじめてから原稿が雑誌社で没になったり突き返されたりした経験は四五位あるが、十年二十年と精進をつづけている人から見たらものの数ではなかろう。実のところ、今、芥川賞をもらったのは、大変だろうと思った。修練の足らなさは基盤の脆さを思い知らされているのだ。せめて、もう三四年は、うずもって苦闘したかった。この受賞が自分の出発の推進となるか、背負わされた重荷となるかは、これからの運命と同様分からない。 |
作品分類 | 感想 |
検索キーワード | 芥川賞、西郷札、「或る『小倉日記』伝」、直木賞、三田文学、週刊朝日、運不運、運命 |