松本清張_推理小説の文章_推理小説入門

題名 推理小説の文章  
読み スイリショウセツノブンショウ
原題/改題/副題/備考  
本の題名 松本清張研究 第四号(2003年) 
出版社 北九州市立松本清張記念館 
本のサイズ A5 
初版&購入版.年月日 2003/03/31●初版 
価格 1905円+税(95)2000円(送料:320/2冊) 
発表雑誌/発表場所  
作品発表 年月日  
コードNo  
書き出し ※「推理小説の文章」は、昭和35年光文社より刊行の『推理小説入門』(木々高太郎・有馬頼義共編)の中の一章として書き
 下ろされたものである。今回、松本清張研究 第四号(2003年)で再録された。


文章は文字による作者の意思の伝達である。他の芸術、たとえば、絵にしても、それを見れば、その絵画のよしあしが分かるし、音楽にしても、耳を傾ければその良否が分かるのである。しかし、小説は、書かれた文字をまず読まなければ分からない。いかに優秀な小説であっても、それを全部読みとおさなくては、価値は分からないのである。つまり、小説の場合は、他の絵画や音楽と違って、読者に文章を読ませるという一つの負担をかけるわけである。これは、読者にとっては、かなりな荷を負わせていることになる。絵画の場合だと、一目見たら分かるし、音楽の場合でも、十分か十五分聞いていれば判断できるであろう。しかし、一個の小説を読む場合、それが短編にしても、長編にしてもかなりな時間と視力の労働を要するである。近ごろ、小説がテレビに食われるといわれているのも、このことに無関係ではない。 
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