題名 | 陽炎 | |
読み | カゲロウ | |
原題/改題/副題/備考 | ||
本の題名 | 【「西郷札」-生活からの逃避- 評伝松本清張: 昭和24年〜26年】 長崎外大論叢 14号(インターネットでダウンロード) pdfファイル |
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出版社 | 長崎外大論叢 | |
本のサイズ | pdfファイル | |
初版&購入版.年月日 | 【「西郷札」-生活からの逃避- 評伝松本清張: 昭和24年〜26年】 長崎外大論叢 14号(インターネットでダウンロード) 1955/10/10●初版 |
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価格 | インターネットでダウンロード(pdf) | |
発表雑誌/発表場所 | 暁鐘(福岡県警察機関誌) | |
作品発表 年月日 | 1955年10月10日 | |
コードNo | 19551010-00000000 | |
書き出し | 寛永十四年三月、筑前藩主黒田左衛門佐忠之は一年の出府を了えて歸國した。 一行が筑前領の黒崎に入ると誰の顔にも長途の旅を済ましてわが屋の門をくぐったような安と欣びとがみえた。固苦しい供行列も何となく浮立つていた。山野にはまだ櫻が残っていたし、霞がかゝつた國の春景色は人々の心を更に愉しくした。 三百石近習役西本四郎左衛門もやはり歸心をときめかしている一人であった。妻は二年前めとったばかりで、去年一年は主君について出府したから夫婦の語らいは一年に過ぎなかった。妻の多美は彼の氣に入った女だし、今日の歸國のことは半年も前から彼は待っていた。 |
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作品分類 | 小説(短編・時代) | |
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