(原題=上意討)
題名 | 噂始末 | |
読み | ウワサシマツ | |
原題/改題/副題/備考 | (原題=上意討) | |
本の題名 | 西郷札 傑作短編集(三)■【蔵書No0198】 | |
出版社 | (株)新潮社 | |
本のサイズ | 文庫(新潮文庫) | |
初版&購入版.年月日 | 1965/11/25●35版1992/09/05 | |
価格 | 350/古本 9(税5%込み)+送料340 | |
発表雑誌/発表場所 | 「キング」時代小説特集 | |
作品発表 年月日 | 1955年(昭和30年)5月 | |
コードNo | 19550500-00000000 | |
書き出し | 寛永十一年六月、三代将軍家光が上洛した。今度の上洛は三度目で、前二回とは異い、大御所秀忠も世を去り、前年には実弟忠長を自尽せしめ、名実ともに将軍の貫禄をもっての上洛である。それで行列も大がかりで、供の人数も大そう夥しい。遠州掛川の城主青山大蔵大輔幸成に、将軍宿泊の予定の通告があったのは、ふた月前であった。幸成は急いで場内に将軍お成りの殿舎を造った。隣国からも大工を蒐め、結構な建物が出来た。それはよい。が、困ったのはお供の人々の宿舎である。元来なれば、城内に仮屋を建てて藩士の家族を収容し、空いた屋敷の供の人達を泊めるのがしきたりである。ところが今回は供の人数が夥しいから、藩士の屋敷では足りない。掛川は五万石の小さな城下であるから、町家にもさしたる大きな家もない。それで、城内の仮屋にも、供人を泊めることにし、藩士の屋敷では家族の多いものは町家を借りる。少ない家族はそのまま居って差支えなし、但し、出来るだけ一室に籠もり、将軍家お供の方に窮屈な思いをさせぬよう、とのお達しがあった。 | |
作品分類 | 小説(短編・時代) | 21P×580=12180 |
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