題名 | 速記録 | |
読み | ソッキロク | |
原題/改題/副題/備考 | ||
本の題名 | 失踪の果て■【蔵書No0185】 | |
出版社 | (株)角川書店 | |
本のサイズ | 文庫(角川文庫) | |
初版&購入版.年月日 | 1987/10/25●再版1987/11/10 | |
価格 | 340/古本 170(税5%込み) | |
発表雑誌/発表場所 | 「別冊文春」 | |
作品発表 年月日 | 1979年(昭和54年)12月号 | |
コードNo | 19791200-00000000 | |
書き出し | 年齢六十一歳の代議士下渡久太郎は、九州の某県選出で当選二回である。与党だが、まあ何派に属していてもよい。県会議員十二年ののちに落選二回を喫して四年前に下位で初当選をした。二回目に順位が二位に上がったのは、票の地盤が相当に出来たからである。土建業。私大卒。趣味は囲碁・書道・読書・旅行である。趣味に囲碁が入っているのは、ザル碁であり、書道というのは選挙区民のための揮毫用に手習いをはじめたにすぎなかった。健康はいたってよい。若いときから現場を歩いていて足腰を鍛えている。頭髪のないのが損をして実際より老けてみられる。通常国会がはじまるにあたり、下渡久太郎は商工委員会に配属された。前回も同じ委員だったが、これはべつに彼がエキスパートというのではなく、割り振りの上からそうさせられただけである。げんに前の国会では委員会に出席していても何も発言しなかった。 | |
作品分類 | 小説(短編) | 33P×510=16830 |
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