題名 | 振幅 | |
読み | シンプク | |
原題/改題/副題/備考 | ||
本の題名 | 浮遊昆虫■【蔵書No0184】 | |
出版社 | (株)文藝春秋 | |
本のサイズ | 文庫(文春文庫) | |
初版&購入版.年月日 | 1976/09/25●4版1979/07/10 | |
価格 | 280/古本 480(税5%込み) | |
発表雑誌/発表場所 | 「別冊文藝春秋」84号 | |
作品発表 年月日 | 1963年(昭和38年)6月 | |
コードNo | 19630600-00000000 | |
書き出し | わたしは木谷潤子の家にいた。叔父佐川桂之助の家でもある。番長の英国大使館裏の騒がしくない邸町で、桂之助が五年前によその家を買って建て直し、潤子を住まわせたのである。潤子は派手なワンピースをつけていた。叔父が来たときは決して着てみせないものだ。地味好みの彼は彼女に着せるのにも塩沢を好んだ。彼女は、ワンピースは函のまま押入に隠し、わたしがくるときだけ取り出した。潤子は叔父とは三十歳の開きがある。「どうして箱根に一緒に行かなかったのだ?」「行ってもつまらないんだもの」「誰と一緒かい?」「社長さんと、運輸省××局長の鵜殿さんだわ」「君のことをうすうす知っている人だ。遠慮することはなかろう」「遠慮はしないけど、昼間はゴルフばかりやってつまらないわ」「夜がある」「夜だって、あの人は鵜殿さんと社長に気兼ねしてるんだもの、ついて行っても面白くないわ」 | |
作品分類 | 小説(短編) | 55P×580=31900 |
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