松本清張_形影 菊池寛と佐左木茂索

題名 形影 菊池寛と佐左木茂索
読み ケイエイ キクチカントササキシゲサク
原題/改題/副題/備考  
本の題名 形影 菊池寛と佐佐木茂索【蔵書No0168】
出版社 (株)文藝春秋
本のサイズ A5(普通)
初版&購入版.年月日 1982/10/30●初版
価格 980
発表雑誌/発表場所 「文藝春秋」
作品発表 年月日 1982年(昭和57年)2月号〜1982年(昭和57年)5月号
コードNo 19820200-19820500
書き出し 菊池寛は昭和二十三年三月、数え年六十一歳で死んだ。わたしは三十九歳だった。当時小倉市にあった朝日新聞西部本社広告部につとめ、広告の版下を書いていたわたしは文学とは無縁であった。菊池寛に会ったこともなく活字以外に菊地の様子を聞くこともなかった。ついでにいうと昭和二十三年の春は敗戦後の混乱がまだ終熄せず、物資不足し、食料十分でなく、日々インフレの中をサツマ芋などの買出しに奔走しているときであった。わたしの家族は八人(両親、妻、子四人)であったから、近隣に少々な買出しでは追い付かず、米は妻の実家である佐賀に、サツマ芋は遠く熊本県、大分県にまで混雑の列車にもまれて買出しにいった。その際に菊池寛の死を新聞で読んだところで、格別の感慨がわたしにあるわけではなかった。そのわたしがここに菊地寛小論を書くこととなった。が、これは雑誌「文芸春秋」に頼まれたから書くというのではなく、むしろわたしから書きたいくらいだった。若いときから菊池寛の愛読者だった。
作品分類 評伝(ノンフィクション) 192P×700=134400
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【帯】作家、そして出版人。異彩を放った二人の足跡と大正・昭和の文人たち 文藝春秋を創り育てた絶妙のコンビ。”形影相伴う”両者の内実に踏み込み、その人と作品を捉え直す待望の評伝