題名 | 皿倉学説 | |
読み | サラクラガクセツ | |
原題/改題/副題/備考 | 【重複】〔(株)文藝春秋=浮遊昆虫(文春文庫)〕 | |
本の題名 | 松本清張全集 38 皿倉学説・短編4■【蔵書No0137】 | |
出版社 | (株)文藝春秋 | |
本のサイズ | A5(普通) | |
初版&購入版.年月日 | 1974/07/05●初版 | |
価格 | 880 | |
発表雑誌/発表場所 | 「別冊文藝春秋」82号 | |
作品発表 年月日 | 1962年(昭和37年)12月 | |
コードNo | 19621200-00000000 | |
書き出し | 採銅健也は六十五歳になる。井之頭近くに住んでいて、週に一度、R医科大学に電車で通う。自宅からバスに乗り、吉祥寺駅から一時間ぐらい電車に揺られて都心に近い駅に降りる。ここから学校までは五〇〇メートルぐらいで、ゆるい坂道を上がって行く。この学校では教授となっているが、べつに講座を持っているわけではなく、ときたま気の向いたときに、孫のような学生に話をしてやる程度だった。学生たちは、高名な採銅教授が顔を見せるというのでかなり集まる。採銅教授が定年で官大を退職してここに拾われたのは、弟子の長田盛治たちの好意によった。生理学の大家として知られてきた採銅健也が名誉教授としてその官大の教授会に危うく否定されかかったのはさまざまな理由があるが、主として教授の身辺にとかくの噂があったからである。 | |
作品分類 | 小説(短編) | 40P×1000=40000 |
検索キーワード |