題名 | 空白の意匠 | |
読み | クウハクノイショウ | |
原題/改題/副題/備考 | 【重複】〔中央公論社=真贋の森〕 【重複】〔(株)新潮社=黒地の絵/傑作短編集(二)(新潮文庫)〕 |
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本の題名 | 松本清張全集 37 装飾評伝・短編3■【蔵書No0136】 | |
出版社 | (株)文藝春秋 | |
本のサイズ | A5(普通) | |
初版&購入版.年月日 | 1973/07/20●初版 | |
価格 | 1200 | |
発表雑誌/発表場所 | 「新潮」 | |
作品発表 年月日 | 1959年(昭和34年)4月号〜5月号 | |
コードNo | 19590400-19590500 | |
書き出し | Q新聞広告部長植木欣作は、朝、眼がさめると床の中で新聞を読む。中央紙が二つと、地方紙が二つである。永い間の習慣で、新聞を下から見る癖がついてしまっていた。今朝も、枕元に置いてある新聞紙を片手でとった。順序も決まっていた。地方紙が先で、中央紙があとなのは、中央紙は競争の対象にはならないからである。見ても、ざっと済ます。競争紙のR新聞は、朝刊四頁で、四つの面をはぐって合計十二段の広告を見るのに、普通の者なら、三,四分で済むところを、植木欣作は二十分くらいかかって読むのである。スペースの大きさ、広告主の良否、扱い店はどこの店で、大体、どれくらいの値でとっているか、骨を折ってとった広告か、それとも先方の自主的な出稿かどうか、或はスペースが埋まらず苦しまぎれに抛り込んだ無代のアカではないか、その辺の見当を植木は広告欄を睨みながらつけてゆくのである。 | |
作品分類 | 小説(短編) | 31P×1000=31000 |
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