題名 | 点 | |
読み | テン | |
原題/改題/副題/備考 | 【重復】〔(株)新潮社=共犯者(新潮文庫)〕 【重複】〔(株)光文社=松本清張短編全集7 鬼畜〕 |
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本の題名 | 松本清張全集 37 装飾評伝・短編3■【蔵書No0136】 | |
出版社 | (株)文藝春秋 | |
本のサイズ | A5(普通) | |
初版&購入版.年月日 | 1973/2/20●初版 | |
価格 | 1200 | |
発表雑誌/発表場所 | 「中央公論」 | |
作品発表 年月日 | 1958年(昭和33年)1月号 | |
コードNo | 19580100-00000000 | |
書き出し | 伊村は、冬のはじめ、足かけ四年ぶりに九州のK市に帰った。だが、家があるわけではなし、親類もなし、旅館に泊まりつづけであった。久しぶりだったので伊村は忙しかった。友だちと会ったり、知人と会ったりして、朝、旅館を出ると夜でないと宿に戻ってこない。一回か二回は出先から電話で旅館に連絡していた。夕方五時ごろ、電話をかけると女中が「U町からお嬢ちゃんが見えておられます」と云った。U町はK市から八里ばかり離れた漁村に近い小さな町である。この町には伊村の古い友人がいるので、彼の帰ってきたことを知って、娘でも使いによこしたのかと思った。「いくつぐらいの女の子?」念のためにきくと、九つぐらいと云う。友人にはそんな小さな子はいない。名前を聞いてくれと云うと、「手紙を持ってこられています。笠岡さんと書いてあります。あなたがお出かけになったあとすぐですから、九時ごろから待っておられます」と女中は答えた。 | |
作品分類 | 小説(短編) | 18P×1000=18000 |
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