題名B | 白い闇 |
読み | シロイヤミ |
原題/改題/副題/備考 | 【重複】〔(株)文藝春秋=松本清張全集36〕 【重複】〔(株)光文社=松本清張全集短編全集4(殺意)〕 |
本の題名 | 駅路 傑作短編集(六)■【蔵書No0227】 |
出版社 | (株)新潮社 |
本のサイズ | 文庫(新潮文庫) |
初版&購入版.年月日 | 1965/07/30●36版1982/4/30 |
価格 | 400/古本 1円+送料250 |
発表雑誌/発表場所 | 「小説新潮」 |
作品発表 年月日 | 1957年(昭和32年)8月号 |
コードNo | 19570800-00000000 |
書き出し | 信子の夫の精一は、昭和三十×年六月、仕事で北海道に出張すると家を出たまま失踪した。−−精一は、石炭商をしていた。それで商売の用件でたびたび東北の常磐地方や北海道に行く。だいたいの予定を立てていくが、用事しだいでは長びくことがあった。それはしじゅのことだから、信子は慣れていた。その時も、予定より一週間ばかり過ぎたころは平気であった。夫は、間では決して電報やはがきなどよこさない人であった。いつか信子がその不満を云うと、「いいじゃないか。おれは商売で歩いているんだもの。予定があって無いようなものだ。いちいちおまえに知らしちゃいられないよ。不意に帰ってくるのも愉しみなものだろう」夫はそういう云い方をした。信子は、そんなことってないわ、やっぱり、ちゃんと知らせて下さったほうが安心よ、と二、三度はさからってみたが夫は取りあわなかった。 |
作品分類 | 小説(短編) |
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