松本清張_柳生一族

題名 柳生一族
読み ヤギュウイチゾク
原題/改題/副題/備考 【重複】〔(株)光文社=松本清張短編全集4 殺意〕
本の題名 松本清張全集 35 或る「小倉日記」伝・短編1【蔵書No0106】
出版社 (株)文藝春秋
本のサイズ A5(普通) 
初版&購入版.年月日 1972/2/20●初版
価格 880
発表雑誌/発表場所 「小説公園」
作品発表 年月日 1955年(昭和30年)10月号
コードNo 19551000-00000000
書き出し 上泉伊勢守は上州の人で、神陰流の祖である。永禄六年の秋のはじめ、かれが伊勢の国司北畠具教の邸に赴いたことがある。諸国回歴の途次であった。具教は塚原ト伝から教えをうけたほどの武術好きであったから、その家人には武芸者があつまっていた。いずれも伊勢守と立ちあったが勝つものがない。そこで具教は伊勢守に向い、「これより西、大和国柳生の庄に柳生但馬守宗巌という者がいる。中条流の奥義を極めた達人だが、貴殿の相手に立つ者、この男ぐらいであろう。と云った。伊勢守は、それではただいまから柳生へ参ろうと云う。具教は添書をつけてやった。柳生谷は奈良の東三里の山間で神戸の庄小柳生という。城主柳生宗巌はこのとき三十七の壮齢であった。具教の云うとおり宗巌は中条流の名人で近隣に鳴っていた。中条流は中条兵庫助長秀といって将軍足利義満の師範だった人から出ている。
作品分類 小説(短編・時代) 13P×1000=13000
検索キーワード