松本清張_戦国権謀

題名 戦国権謀
読み センゴクケンボウ
原題/改題/副題/備考 【重複】〔(株)新潮社=西郷札 傑作短編集(三)〕
本の題名 松本清張全集 35 或る「小倉日記」伝・短編1【蔵書No0106】
出版社 (株)文藝春秋
本のサイズ A5(普通)
初版&購入版.年月日 1972/02/20●初版
価格 880
発表雑誌/発表場所 「別冊文藝春秋」秋33号
作品発表 年月日 1953年(昭和28年)4月号
コードNo 19530400-00000000
書き出し 慶長十二年、家康は駿府に引っこむと、今まで従っていた本多佐渡守正信を江戸の秀忠のもとに傅役として置き、自身は正信の子の上野介正純を手もとに使った。駿府は上方から江戸に行く途中で、西国の大名たちがしきりと伺う候する。このとき大御所に謁する者はすべて上野介を通せとあって、いずれも正純に取次を求めた。正純の計らいがなければ家康に会うことができぬ。どのような有力な大名も正純には会釈した。事実、家康は何事も正純任せである。駿府の政務はほとんど彼の一手にあった。家康は齢七十に近づいている。顔艶も光っていて、この四,五年いささかの衰えもない。ひまさえあれば近辺の野に出かけて放鷹をしていた。大坂はなお、秀頼母子が健在であり、家康は心中期すもののごとく、山野を歩いて、自ら老体を鍛錬するふうに見える。
作品分類 小説(短編・時代) 17P×1000=17000
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