題名 | 詩城の旅びと | |
読み | シジョウノタビビト | |
原題/改題/副題/備考 | ||
本の題名 | 詩城の旅びと■【蔵書No0062】 | |
出版社 | 日本放送出版協会 | |
本のサイズ | A5(普通) | |
初版&購入版.年月日 | 1989/09/20●初版 | |
価格 | 1200 | |
発表雑誌/発表場所 | 「月刊ウィークス」 | |
作品発表 年月日 | 1988年(昭和63年)1月号〜1989年(平成元年)10月号 | |
コードNo | 19880100-19891000 | |
書き出し | 和栄新聞社企画部長の木村信夫が多島通子を知るようになったのは、その投書からである。木村がオーストリアの二週間の出張から帰社すると、留守中の来信が机のわきに積まれてある。多島通子の投書は、その中にあった。すでに部員によって開封されていた。上書きには「企画部長様」としてあった。差出人は部長の名を知らないのである。消印は十日前になっていた。木村が封筒から分厚くたたんだ便箋を出していると、次長の辻秀三が自席から顔を向けた。「その投書は面白いですよ、部長」内容を先に見ている彼は言った。「企画案の提供かね」「そうなんですが、案としてはだいぶん変わっています。泰ちゃんも魅力があると言っていますがね」辻の斜め向こうの山口泰子が木村の一瞥に頭をさげた。封を截ったのは彼女だった。企画室の中はがらんとしていた。三十名ほどの部員のうち半数が出払っている。地方への主張中の者もいれば、都内の博物館とか美術館などへ行っている者。デパートの企画室へ出向いて会議をしている者などだ。いつも全員がそろったことがない。 | |
作品分類 | 小説(長編) | 386P×630=243180 |
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