松本清張_ひとりの武将

題名A ひとりの武将
読み ヒトリノブショウ
原題/改題/副題/備考 【重複】〔(株)光文社=青春の彷徨(KAPPANOVELS)〕
本の題名 松本清張全集 36 地方紙を買う女・短編2【蔵書No0086】
出版社 (株)文藝春秋
本のサイズ A5(普通) 
初版&購入版.年月日 1973/2/20●初版
価格 880
発表雑誌/発表場所 「オール讀物」
作品発表 年月日 1956年(昭和31年)6月号
コードNo 19560600-00000000
書き出し 佐々与左衛門が、はじめて前田孫四郎の名を知ったのは、このようなことからである。信長がかわいがっていた童に十阿弥という小姓がいた。この者が孫四郎の笄を盗んだ。孫四郎は怒って、主君の信長の前に出ると、「十阿弥を成敗いたしとうぞんじます。お許しを願います。」と申し出た。信長は、それを聞くと不愉快な顔をして断わった。「童のことじゃ。許してやれ。」話はそれっきりになったと誰もが思った。ところがその日の暮れ方に、十阿弥は血に染まった死体となって転がっていた。下手人はもとより孫四郎である。信長が憤激して、孫四郎を手打ちにすると言いだした。それを支えたのが柴田権六である。そのため命だけは助かったが、前田孫四郎の姿は織田家からそれなりに去ってしまった。その話を、与左衛門は兄の盛政から聞いた。
作品分類 小説(短編/時代)
検索キーワード 信長・居城富山・さらさ越え・不合理・秀吉軍・前田利家