松本清張_蒼い描点

題名 蒼い描点
読み アオイビョウテン
原題/改題/副題/備考  
本の題名 蒼い描点【蔵書No0015】
出版社 (株)光文社
本のサイズ 新書(KAPPANOVELS)
初版&購入版.年月日 1960/09/30●135版1976/10/10
価格 600
発表雑誌/発表場所 「週刊明星」
作品発表 年月日 1958年(昭和33年)7月27日号〜1959年(昭和34年)8月30日号
コードNo 19580727-19590830
書き出し 椎原典子は、新宿発午後四時三十五分の小田急で箱根に向かった。多摩川の鉄橋を渡るころ、川の中では人間やボートが浮かんでいるのが見えた。七月の太陽は傾いているがまだ水の上に燃えている。それから急に相模の平野が青くひろがってきたので、典子のすわっている側の乗客は、あわててカーテンをおろした。その騒ぎで、翻訳物の文庫本を読んでいた典子は目をあげた。時間が時間だけに、車内には箱根泊まりらしい客が見えた。若いアベックもあれば、中年の、夫婦でない組もある。どれも楽しそうに話をかわしていた。通勤で、小田原までで降りる客は、みんな疲れた顔をして黙って目を閉じていた。
作品分類 小説(長編) 376P×800=300800
検索キーワード 箱根湯本温泉・女流作家・椎原典子・村谷阿沙子・杉ノ屋ホテル・田倉義三・代作
【カバー】死をもっても守るねばならぬ秘密、文名高き女流作家の命を賭けた秘密とは何か? 箱根山中に謎の死を遂げた作家くずれの情報屋−−−彼をめぐる、金と恨みと嫉妬と・・・・・・人間の心に巣くう妄執の醜さ恐ろしさ。思わぬ事件の渦中に巻き込まれた若いジャーナリストが、深い謎のベールを一つ一つ解きほぐしてゆく・・・・・・真犯人は果たして誰?著者ならではのサスペンスとプロットの妙を百%発揮した、長編推理小説のダイゴ味!